余暇遣い

ねんどろいど風ぬいぐるみボディーの開発 【足】 その1

フル可動のぬいぐるみの構想はずいぶん前からあり
関節の動きをどうするかの解をトイスケルトンなどの多重ジョイントに求め
実際に作成してみましたが満足いくものはできませんでした。


(関節が球状のため全ての方向に曲がってしまう/末端部分ほど動かすのに大きな力が必要
動きの範囲に遊びが多すぎる/手作業でしかで縫製できないところが多いなど)

欲しいのはアクションフィギュアのような
指定した個所」が「指示した方向にのみ動く
ボディーです。
構造は全ての箇所か自在に動くボディーを作るよりもずっと複雑になってきます。
しかし縫製も複雑で大変になるのかというと必ずしもそうではありません。
設計次第ではトイスケルトン等を使うよりも量産向きの効率よいものが作れます。


前置きがもう少し続きますが次は関節の基本構造を軽く説明。
今回のボディーの関節の連結には様々な径のプラスチックワッシャーと丸ゴムを使います。

ワッシャーを関節部分に配置してそれぞれを丸ゴムで繋ぎます。
固いシャフトではなく丸ゴムで繋ぐことで破損の危険を回避しかつ
軸受(プラスチックワッシャー)同士の角度に制限が無くなるため
造形の自由度が上がります。

関節に使うパーツは以下のとおり。
手芸店やホームセンターで手に入るものを極力加工せずに組み合わせてみますが
納得いく動きが得られない個所は特殊に造形した部品を使います。


プラスチックワッシャー(左上): 
大径はテディーベア用のプラジョイントのもの。
小径はホームセンターで手に入る。

イラストレーションボード(左中):
プラスチックワッシャーは高いのでその代用。
特に負荷の掛らない個所はこれの厚み1mmを円形に切り抜いて中央に
ポンチで穴を開けたもので十分。

球形ビーズ(中央上):
いろいろな大きさのものをワッシャーの角度調整に。

スーパーボール(右上):
安価でどこででも手に入るため大径ビーズの代用として。

丸ゴム(右下):
手芸店でいろいろな太さが入手可能。
関節の個所によってそれらを使い分ける。

平ゴム(左下):
手芸店でいろいろな幅が入手可能。
いまのところ使用予定なし。


ではいよいよ制作に入ります。
以降、耳慣れない関節の名称や体の動きを表す専門用語が出てきたりします。
興味があったら各自調べてみてください。

今回は足首の作成。
まずは足首の動きを確認していきます。

基本は背屈、底屈と外反、内反の動き
加えて

つま先を内側と外側に少しだけ向けられる
しかし回転はできない

といった感じです。
厳密には土踏まずあたりにも関節があってもっと複雑な動きをしているんですが
今回のサイズで再現できそうなのはこのくらいです。

背屈、底屈と外反、内反は蝶番を二つ、十字に交差させればどうにかなりそうなので

このようにワッシャーとビーズを配置し丸ゴムを通し布で包みます。
これが足首の動きのコア、人体でいうところの距骨にあたるパーツです。

蝶番というとドアを取り付けている金具のような形を想像しますがこれは山型になっています。
その理由については膝関節の作成時に詳しく解説します。


膝から下の部分を作成。
先の足首パーツの形に合わせてこちらは関節を谷型に刻みます。
まだ動きを確認する段階なので造形はけっこうテキトーです。

それぞれを繋ぎ合わせます。
ワッシャーを通して丸ゴムを玉結びします。


こちらが出来上がったものです。 実際の動きを見てみましょう。
赤線が基準の位置です。



背屈、底屈と外反、内反は問題なく動くようです。

次につま先を内側と外側に少しだけ向けられる動きですが
ここで足首パーツの外くるぶし側のみワッシャーを配置しなかった理由が生きてきます。

受け側のワッシャーが無いため内くるぶしより噛み合わせが甘くなり


これによって少しだけ足首をひねることが可能となっています。


以上、足首の作成(暫定)でした。
動きの信頼性もそこそこ高くできたと思います。
今回は市販の部品だけで再現できたのでご覧になっている方も参考にできるのではないでしょうか。
次回は膝をやっていきます。

  1. 2013/01/16(水) 01:43:32|
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ねんどろいど風ぬいぐるみボディーの開発 準備編

前々から計画していた、ねんどろいど風ぬいぐるみの開発をそろそろ始めます。
この開発については動画にしないかもしれないのでカテゴリーを作って詳しく解説します。

開発にあたって

ボディーバランスは、ねんどろいどのそれに限りなく近づける
アクションフィギュアのような方式で関節を可動させる
布と綿を主な材料とした「ぬいぐるみ」である

以上を目指し、または遵守して進めていきたいと思います。

なんとなく厳かな雰囲気で始まりましたが実は私は
一般的に流通しているフィギュアを一度も買ったことがありません。
市販品で持っているのは頂き物の、ねんどろいどぷちのみで
ねんどろいどは触ったことすらありません。

201212250215456db.jpg
ということで初購入。
研究目的なので、ねんどろいどであればキャラは何でも良かったんですが
今後の作成予定を考慮し初音ミクをチョイスしました。
まさかプレ値が付いていて定価の倍も払うことになるとは、、、、


さっそく各可動部位を見て開発のヒントを探っていきましょう。

首:
二軸で動いているようです。
ぬいぐるみでは首を傾げるポーズもスムーズにしたいので三軸ほしい。

肩:
胴と腕の繋ぎは一軸。 可動は前後のみ。
ぬいぐるみでは開発の余地が多分にあり。 おそらく今回の制作のポイントとなります。

腰:
一軸。 回転のみ
ぬいぐるみではポーズに躍動感を出すためにここの開発も重要となりそうです。

股:
二軸。
ぬいぐるみでは開脚もスムーズにしたいので首同様三軸ほしい。


とりあえずはこんな感じでしょうか。
ただ可動する場所や方向を増やすのではなく
布と綿を材料に使っているからこそできる動きというのも表現したいです。


201212250215442b0.jpg
次に大きさですが、Giftねんどろいどぷらす ぬいぐるみ初音ミクくらい
全高250mm前後でとりあえず作ってみようと思います。

予定している機能を盛り込むのに必要最低限の大きさがこのくらいです。
場合によってはもっと大きくしないといけないかも。


さて、次回からは実際に制作に入っていきます。
お楽しみに。
  1. 2012/12/25(火) 02:23:49|
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